| 【ベイカー街の問題】 |
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著者:
発行年月:
出版社:
ISBN: |
高田崇史
00.01.05/03.09
講談社ノベルス/講談社文庫
4-06-182112-1/4-06-273844-9 |
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| 著者からのコメント: |
テーマは「一切皆空」。
題名は、ホームズの「最後の事件――The final problem」から。つまり正しい読み方は「ベイカー街のプロブレム」〜「ベイカー街 no problem」となる。
このホームズネタは、実は(遙か30年以上も前の)中学2年生の時に考えついたものである。もちろんその時は、もっと大雑把なものだったから、当時シャーロキアンを自称している人に見せたら、
「馬鹿もん! ××××が××××××だなんてことがあるわけなかろうがっ! 最近の子供は、一体何を考えて本を読んでるんだ
!」
と激しく罵倒されてしまった。とても怖かった。そこで(本書に登場する緑川さんのように)ずっと心の中に淋しく封印していた。
そしてそれ以来、シャーロキアンという人たちに近づくのが怖くなってしまった、というトラウマがある。
そして30年後――。
この際だからということで(ネタに詰まったからという話もないわけではないと言い切れなくもない思いもよぎる)きちんと手を入れて発表することになった。
しかし、また怒られたら嫌だなあ……と思っていた。もしもそんな抗議のハガキが来たら、K木さん(現文芸第三部長)よろしくお願いします、と頼んだところ、
「いいですよいいですよ、何でもOK」
と二つ返事で了承してくれた。(ちなみに、彼のそのいいかげんさこそが、人よりもぐっと飛び抜けた長所なのである)そこで内心ドキドキしながら上梓したわけであるが、しかし実際の反響は全く逆で「今頃何言ってるの? 驚かないよ。常識常識」というものだった。これが本当に常識なのかどうか寡聞にして知らないけれど、時代は変わるものであるとつくづく痛感した次第である。その後、同じような説を唱えている方の文章を2つほど読ませていただいた。しかし、論証の過程が全く異なっているということで、no problem と判断させていただいた。
賢明な読者には蛇足になるけれど、本文中に緑川友紀子の、
「でも彼(ジェレミー・ブレット)は最近、心臓の具合が余り良くないという話ね。心配だわ」
というセリフがあるが、これは本書の時代設定が「『空家事件』の百周年」――つまり、平成7年(1994)であるという理由による。ジェレミー・ブレットは、平成8年(1995)9月12日、心不全のために59歳で逝去されている。NHKで放映された、グラナダTVのシリーズはとても素晴らしかった。(DVD全23巻、思わず全部買ってしまいました)謹んで哀悼の意を表します。
もう一つ蛇足になるが、文庫版の表紙に使われているホームズ像こそ、メフィスト賞の正賞のブロンズ(?)像である。(どこから仕入れたのでしょう、故・辰巳四郎先生……)
なおこれも、目次は読んでそのまま(ホームズ譚)である。 |
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