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QEDシリーズ

【百人一首の呪】


著者:
発行年月:
出版社:
ISBN:
高田崇史
98.12.05/02.10.15
講談社ノベルス/講談社文庫
4-06-182044-3/4-06-273607-1
著者からのコメント:
 テーマは「諸法無我」。
 その頃私は、意味もなく百人一首の本ばかり読んでいた。そんなある夜、車で信号待ちをしている時だった。忽然として「百人一首と百人秀歌は、×××である!」という天の声が聞こえた。
 これは、冗談や空耳ではなくて本当に聞こえた(ような気がする。いや、多分本当だという記憶しかない)。
 そこであわてて家に帰って「×××」の本を開いた。そして「×××」の数を数えてみた。慄然とした。数が同じだった。(た。で終わる文章ばっかりだな)
 翌日から、自作の「百人一首カード」をテーブルの上に並べて、毎晩寝る前2時間ずつ、ジグソー・パズルを始めることになった。そして、きっちり半年かかって、一応の完成を見たのである。(一応、と断ったのは、百人一首・百人秀歌の表を合わせて、たった一ヶ所だけ強引な部分があるからであるが、それはどこかという点については明記しないし、たとえ見つけても賞品は出ない)
 しかしこれらは、すぐにミステリーになったわけではない。別にその当時は本にするつもりもなく、ただ単に自分の趣味として、寝る前のひとときを楽しんでいただけだった。ところが本が出版された時、読んでいただいた人たちからは、
「この表を作るのは、大変だったでしょう」
とよく言われた。しかし本人にしてみれば、全くそんな感覚はなかったのである。そしてただ一人、そのことを見抜いた人物がいる。それは、私の高校時代の国語の教師(小野美紀という女性。ちなみに彼女の教え子には、いとうせいこう氏がいる)で、彼女はあの表を見て、
「とても楽しかったでしょうね」
と羨ましそうに喜んでくれた。(続けてちなみに――。「おのみき」は、容易に「いきもの」に変換されるが、これは彼女の両親が考え抜いた末につけた名前なのかどうかは定かではない)
 それ以来、彼女に敬意を表して新刊は全て謹呈している。これは、彼女の本棚の一部分を、私の本で埋めてしまおうという遠大な計画の一端でもある。
 そしてもちろん、百人一首に関するこの解答が全てだとは思っていない。もっと色々な解があるだろう。それはそれで、とても面白いし楽しいと感じている。
 なお、一部読者の間では有名だが、目次の上から5文字目を右から拾うと、2度楽しめる(はず)。